生誕100年らしいよ。
- 作者: 太宰治,長部日出雄
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/04/25
- メディア: 文庫
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あとがきで「ハンディーな太宰治辞典」といっているように、見開き右が、太宰の作品からの引用で、左部分が長部の評言という体裁をとっていました。
ほとんど読んだことのある有名なものからの引用っだったので、懐かしくもあり、考えたことも無い解釈が述べられていたり、読んだ時分には分からなかった言い回し等が理解できたように思います。
「人間失格」にしても、全然分かってなかったと思います。読んだ自分がやっと想像力を働かせられる段階まで成長したと思いたいですね。
僕が太宰作品のなかで最も好きなものが「パンドラの函」と「正義の微笑」なのですが、前者が今度映画化されるようです。文学作品の映画化が一つの流行になっている昨今では、めずらしくもないことなのですが、思い入れのある作品はあんまり映画化して欲しくないって思います。
ただのわがままなんですが。
自分の構築した想像のフィールドに他者の映像が参入してくるのが怖いのだと思います。それはひとえに、自分の想像力の脆弱さを分かっているからなんですよね。