書籍

石川啄木 (ちくま日本文学 33)

石川啄木 (ちくま日本文学 33)

石川啄木の作品に触れるのは、教科書以来なので、詩人というイメージしかありませんでした。

しかし、この本は教育論、小説、手紙といった詩以外の啄木作品が数多く収録されていて、意外に思いました。

病床の手紙を読んでいると、文字通り命を削りながら自らの活動に執着し行くさまが明瞭になり、迫りくる死の影を連想せずにいられませんでした。

しかし、自分の詩を解する心のなさに、ほとほと呆れますね。

やっぱり、小説の方が感情移入しやすいのでしょうか。

石川啄木社会主義思想をもっていたことも、初めて知りました。
当時の社会状況から鑑みると、まぁあり得ることなんでしょうけど。学校とかでは全く教えてくれへんもんなぁ。

でも日記から察せられる生活態度は、放蕩以外の何物でもなかったんですが・・・。